ASEAN開拓が進むクレジットカード会社

ASEANでは、与信が必要なクレジットカードより、銀行預金の範囲内で買い物の際に即時決済ができるデビットカードの普及が先行していました。

しかし、クレジットカード各社は、ASEANでの市場開拓を本格化させています。

巨大な潜在市場

クレジットカードは、1人当たりのGDPが3000ドルを超えると普及が加速するとされていますが、ASEAN諸国は以下のようなGDP数値にまで増加しているのです。

– シンガポール — 54,775ドル(2013年)

– マレーシア    — 10,547ドル

– タイ     – 5,674ドル

– インドネシア – 3,509ドル

– フィリピン  – 2,790ドル

– ベトナム   – 1,901ドル

– カンボジア  – 1,016ドル

– ミャンマー  – 868ドル

3,000ドル以下の各国も、都市部の中心エリアでは、すでにその水準をオーバーしています。

スマートフォンの決済端末

ベトナム・ホーチミンのローカルマーケットの「ベンタイン市場」は現金決済が基本です。そのマーケットでマスターカードがスマートフォンの決済端末の無償配布を始めました。

ASEANの主要6か国のクレジットカードの発行枚数は、2013年は、約6150万枚。2018年は、約7700万枚を予想しています。

人口が1億2000万の日本が3億枚超の発行枚数であることを考えると、ASEANの6億の人口は、魅力ですね。

観光客の需要だけでなく、所得が増えるローカルの需要を大変な潜在力を持っています。

カンボジアのマイクロファイナンス

マイクロファイナンスと呼ばれる「小口金融」は、かつては農村の貧困層へのサポートからスタートしました。

しかし昨今は、都市部の庶民への融資で「サラ金」的な業務が中心に変わってきました。

激増する融資残

2013年末のマイクロファイナンスの融資残高は、前年比で約50%増の13億2500万ドル(約1,350億円)となりました。2005年の数値と比較すると、8年間で実に26倍にもなっています。利用者の数も約160万人となり、カンボジアの人口約1500万人の10%を超えてきました。

融資残の上位ミクロファイナンス機関は、以下になります。

1. PRASAC — 264Musd

2. AMRET — 160Musd

3. SATHAPAN — 129Musd

これらは毎年30%~50%の融資残の伸びが続いています。

そして不良債権比率は約0.5%程度と、極めて高い返済率で、高収益事業者となっています。

営利追求型の融資業務

マイクロファイナンスというと、発祥のバングラデシュのグラミン銀行のような、ソーシャル的なイメージの強い事業だと思われています。

しかし、現在のカンボジアは、営利追求型の「小口有担保融資」の色彩が強くなっています。小口の場合は、IDカードやバイク登録カードが必須であり、数万ドル以上の融資の場合は、不動産担保が必要になります。

カンボジア最大の商業銀行の「ACLEDA Bank」は、NGOとして始まったマイクロファイナンスが今もメインの業務となっています。

まだまだ新規参入が続いています。

インドシナのバッテリー「ラオス」

メコン川は全長約4,000kmの大河です。

中国のチベット高原が源流で、「中国・雲南省」から「ミャンマー」「ラオス」国境、「ラオス」「タイ」国境を通り、「カンボジア」から「ベトナム」を経て南シナ海に流れます。

そのメコン川には、多くのダムが建設されています。

インドシナの内陸国の「ラオス」は、インドシナのバッテリーと言われる発電国です。

豊富な水資源が国内の主要産業で、重要な外貨の稼ぎ手であります。

発電された電力の多くは、タイやベトナムに輸出されています。

ナムニアップ1水力発電所

ラオスで計画中の新設ダムについて説明します。

ラオスを流れるメコン川は、それほどの高低差では無いので、日本のダムとはイメージが違います。

日本の代表的な「黒部ダム」と比較してみます。

ナムニアップ1ダム / 黒部ダム

標高差:148m / 186m

ダム幅:530m / 492m

総貯水量:22億立法m / 2億立法m (黒部ダムの実に11倍)

事業者:関電子会社(45%)、タイ電力子会社(30%)、ラオス政府系会社(25%)  / 関西電力 (100%)

最大発電量:27万kw / 33.5万kw

実に豊富な水量は魅力ですね。

日本企業が参入

中国から大きく遅れましたが、ようやく日本勢も動き出しました。

「ナム二アップダム」は、

  • 関西電力が資本だけでなく、現地に技術者を送りこみ
  • 建設コンサルの日本工営が、資金調達から売電先の確保を行い
  • 日立の発電機がエンジン提供

となります。

豊富な資金力を背景に、根こそぎ「エネルギー権益」を中国が持っていくのが現状ですが、ラオスでは、実は日本の支援を望んでいます。

フィリピン「サンミゲル社」の変身

フィリピンの「サンミゲル社」と言えば、ビール通ではご存じな方も多いはす。

フィリピンのビール市場の90%のシェアを持つガリバー企業です。

「すっきりした喉越し」で、蒸し暑いフィリピンにあったローカルNo.1ビールです。

http://www.sanmiguel.com.ph/
San Miguel Corporation

進める多角化

1890年創業の100年を超える歴史ある企業ですが、ラモン・アン社長が就任してから、事業の多角化を図りました。

– 2008年 – 比電力大手のマニラ電力の株式を27%取得

– 2010年 – 比最大の石油会社ぺトロン株式を50.1%取得

– 2011年 – 米エクソンモービルのマレーシア事業を買収

– 2012年 – フィリピン航空の持ち株会社株式の49%を取得

– 2014年 – マニラの新国際空港建設を計画立案中

サンミゲル社の新規事業はインフラ関係に集中し、フィリピンので急速に伸びるインフラ部門に上手く参入しました。

2006年から20013年の6年間で、コングロマリット(複合企業)の売上は実に3倍になりました。

キリンビールへの株式譲渡

サンミゲル社は、上記多角化に先立ち、2009年にサンミゲル社のビール子会社の株式を、段階的に48%まで、キリンHDに売却をしました。

その資金を元に事業転換がスタートし、「ビール」から「インフラ」への見事な変身を遂げました。

フィリピン・ローカル企業のこのダイナミックな変貌は、日本企業も学ぶべき話です。

中国のネット金融

中国金融の話題では、「シャドーバンキング」がニュースでの取り上げが多いですが、インターネット金融(オンラインMMF)も非常にホットな話題です。

アリババの「余額宝」

2013年の6月に、中国のeコマース最大手のアリババが始めたネットで買える「マネーマーケットファンド(MMF)」です。アリババのネット決済サービスの「支付宝(アリベイ)」の口座からオンラインでMMFへ投資ができる仕組みです。

販売開始から約半年で、2500億元(約4兆2000億円)の規模となり、中国最大のファンドとなりました。パソコンやスマートフォンで簡単に金融サービスが受けられます。この手軽さと高金利が、爆発的な人気の理由です。

「余額宝」の成功を受けて、多くの類似商品が販売されています。大手検索サイトの百度(バイドウ)が2013年12月に、ネット大手のテンセントも2014年1月にスタートしました。

高い利回り

銀行の預金金利は3.3%が上限であるのに対して、「余額宝」は6%前後の利回りを残しています。

中国の銀行は、現在は20%の高い預金準備率を課されていますが、その義務のないネット金融(オンラインMMF)は自由度が高く、このネット金融に対して当局の規制が検討されています。

投資家の解約請求に対して、十分な資金を確保できないという事態も考えられます。

激しい金融サービス競争

アリババとテンセントは、金融サービスで激しいサービス競争を行っています。

オンラインMMF以外では、タクシーの料金決済があります。両社はそれぞれスマートフォンでタクシーの配車サービスを提供し、タクシー料金の割引や運転手への奨励金といった競争の激しさが伝えられています。

あまりにも早いスピード展開のため、消費者の安全確保の懸念や、大手銀行の横やりの噂などがあり、大変気になる話題です。

巨大ショッピングモールの出現 2

カンボジアに6月30日グランドオープン予定の、「イオンモール・プノンペン」の紹介をします。

イオンモール・プノンペン

ショッピングモールの概要は、以下になります。

+ 敷地面積 — 68,000平方m
+ 延床面積 — 108,000平方m
+ 従業員数 — 約2,500人(ショッピングモール全体)
+ 商圏人口 — 約68万人(車20分圏内、約18万世帯)
+ 駐車台数 — 1,400台
+ 駐輪台数 — 1,600台

基幹店舗の、イオンプノンペン店を中心に、家電のNojima他、約190のテナントからなります。

進出する魅力のテナント

イオンモールに以下のようなテナントが入居します。

+ シネマコンプレックス (7スクリーン)
+ スケートリンク (1,000平方mの本格リンク)
+ ワールドフードコート (3,500平方mの大型フードコート)

皆、カンボジアNo.1のスケールになります。

他には、居酒屋の「ワタミ」、シュークリームの「ビアードパパ」、アンダーウェアの「ワコール」、「ワールド」の旗艦店、100円ショップの「DAISO」、「HIS」の旅行会社、牛丼の「吉野家」、たこ焼きの「銀だこ」も・・

安全・環境への配慮

日本らしい考えで、安全や環境への配慮も随所に見らせます。

– 太陽光発電設備の導入(駐輪場の屋根や、テラスの歩道に太陽光パネルを設置)
– LED器具の採用(従来の蛍光灯の代わりにLEDを採用)
– 防犯カメラの設置
– 高い位置の手すりの設置(これは常に感じていた危険防止の事でした)

日本では当たり前の事が、カンボジアで始まります。

商品・サービス以外にも、日本発の試みに期待です。