苦戦するASEANのナショナルフラッグ

ナショナルフラッグである「マレーシア航空」は、度重なる航空事故で存続の危機にありますが、「シンガポール航空」「フィリピン航空」「ベトナム航空」などの老舗のナショナルフラッグも業績の低迷に苦しんでいます。

LCCとの価格競争

低迷の最大の要因はLCC(格安航空会社)の急速な進出による競争激化ですね。

ASEAN地域内路線のLCCのシェアは、以下のように大きく数値を伸ばしています。

– 2007年 –> 約20%

– 2013年 –> 約60%

ASEANを拠点とナショナルフラッグの航空会社は、アジア路線の近距離路線が、その多くを占めています。

2~3時間なら少し狭くても、サービスが無くても・・「価格が安ければ」ということですね。

中東系のエアライン

LCCだけでなく、中東系のエアラインとも熾烈な競争にさらされています。

+ エミレーツ航空(UAE)

+ カタール航空(カタール)

+ エティハド航空(UAE)

特に欧州路線は、シンガポール航空はもろに被るエリアで、得意のサービス面で競い合っています。

ワールド・ファイブスター・エアラインのランキングでは、直近では、上位は「シンガポール航空」とともに、「エミレーツ航空」「カタール航空」が占めています。

新興国へ攻める医療ビジネス

新興国では、インフラの整備が急ピッチで進められています。

道路や橋、港湾や空港なども重要ですが、医療機関も必要不可欠なインフラであり、日本が参入すべき成長市場だと言われています。

アジアで進む「病院輸出」

世界トップクラスの長寿国の実績を背景に、日本の「医療技術」や「医療サービス」の海外進出という「病院輸出」が始まっています。

+ ミャンマー  — 日本式総合病院の設立
+ インドネシア  — 総合内科医院(糖尿病などの慢性疾患)の進出
+ ロシア    — ウラジオストック画像診断センターの設立
+ サウジアラビア — 透析センターの設立
+ カザフスタン  — 高度がん診断センターの設立
+ カンボジア   — 救急救命センターの設立

医療機器の単体の輸出では、価格競争で太刀打ちできないために、技術指導や病院の運営システムまでを総括してパッケージ化した「日本式病院」の輸出ビジネスです。

カンボジアの救急救命センター

近年カンボジアでは、交通事故が多発しており、救急医療の整備が整っていないために尊い命を落とすこと、経済格差が激しく緊急時に平等に医療が受けられない事、が大きな問題となっており、日本が支援を始めています。

救急救命センターは、以下が設立母体となっています。

– 日揮(プラント大手)– 51%

– 産業革新機構(官民ファンド) — 46%

– KNI(医療法人社団)– 3%

JICAからの融資も受けますが、民間企業が積極的に医療ビジネスに参入しています。

日本が培ったノウハウの新興市場への開拓であり、新興国の発展に寄与するプロジェクト。

このようなことは、ODA資金の有意義な活用だと思います。